横浜国立大学との共同研究について お知らせ

翔設計では高齢化の進む長期経過団地における居住環境改善を目指す取り組みとして、横浜国立大学との共同研究を行っています。
昭和55(1980)年の住宅の省エネ基準の制定以前に建築された約250万戸は無断熱と予想され、今後は住環境改善が必要となる可能性が高い一方で、こうした団地では一斉に入居した住人の高齢化という問題も顕在化しています。さらに、大規模な断熱改修は高齢者の経済状況や、工事中の身体的な負担を考慮すると現実的な選択肢にならないのが現状のため、今後は大規模改修に頼らない住宅内温熱環境の改善方法が重要になると考えられます。
2015年には、大規模修繕によらないヒートショックリスクの緩和をめざし、風呂場周りの実験検証が行われました。結果としては簡易窓パネルでは浴室全体の顕著な気温上昇は見込めないものの、入浴スタイルに変化が生まれ温熱環境の改善に繋がる可能性が示されました。
また2018年11月からは、前研究と同じ団地の居住者様にご協力をいただき、住まいのヒートショック対策に関わる住戸改修実験に取り組んでいます。大がかりな工事を伴わないDIY(いわゆる日曜大工)レベルの簡易改修による断熱性能の向上の工夫実験です。
今後はお住まいの皆様を対象とした体験型ワークショップを開催する予定です。11月のワークショップ『自分で取り付けられる「二重窓」の作り方』に参加してくださった住民の皆様からは積極的な意見が交わされました。

ワークショップ中の様子




今後、本格的に寒くなってくる1月下旬から2月上旬にかけて実験を行う予定です。
レポートは引き続きご報告いたします。

年の瀬の忙しない中、皆様どうぞご自愛いただき、良いお年をお迎えください。それではまた。(社長室 髙橋)