渋谷区恵比寿西二丁目複合施設 公共施設 教育文化・福祉医療 新築・建替え 意匠・デザイン 企画・設計 設計コンサルタント

生活文化を発信する活力ある渋谷、生活をより豊かにする賑わいのまち恵比寿、ゆとりのある落ち着いた住宅街とファッションのまち代官山。
敷地周辺には小高い丘があり、坂道にそって個性のある住宅・上質なマンション・おしゃれなショップが立ち並んでいます。
代官山・恵比寿には江戸時代に代官屋敷があり代官が管理する山林があった由来が残り、昭和のはじめは辺り一面雑木林が広がっていたとのことです。
建物は7つの用途で構成される複合施設です。恵比寿・代官山の原風景である雑木林に木々が生い茂るように、各々の施設が、ちがいを魅力に共存し、区民に安心・安全な施設として使われることを想い、恵比寿の雑木林にある施設=『Mixed Forest Ebisu』として計画しました。
敷地は南北に9mの高低差があり、坂道に面して擁壁により支えられています。建物は地下に駐輪場・機械室などの共用部、1階から3階の低層部には認可保育所、認知症高齢者グループホーム、地域包括支援センター、看護小規模多機能型居宅介護、多機能型事業所、知的障害者グループホーム、4階から7階の区営住宅で構成されています。前面道路は東西にあり、西側の代官山通り側の地下に東横線が走っています。その奥には丘状に住宅街が広がり、高層階からは渋谷の高層ビルが一望できます。東側は、道路に面してマンションのバルコニーが正面に向いています。道路から30度南側を向いた建物は、遠くまで広がる視界と朝から午後にかけて優しい陽光を浴びています。
建物は大地を基壇として建ち、台地の地層である黒色有機土を原色として土色の擁壁と砂壁状の外壁で低層部を覆っています。西側の西日と東側の隣地からの視線並びに設備機器を覆うタテ格子ルーバーは、機能性をもち、そして雑木林の木々が立ち並ぶ様を表現しています。西側東横線の地上にある商業施設のウッドデッキと豊かな緑の間から建物を見ると、まるで恵比寿の原風景のなかにいるかのような錯覚を覚えます。
近隣の住宅から離れている西側道路に面した認可保育園のエントランスは、坂道を楽しそうに登園する子供たちを迎え入れ、高低差の少ない東側道路からは、区営住宅やグループホームなどの施設のエントランスが安全に施設利用者を導いています。
住宅と福祉施設はそれぞれ専用のエレベーターによりアプローチします。各階とも東西に居室を配置しており建物の中央部にそれぞれの玄関が配置されています。区営住宅のエレベーターを降りると南北軸の幅員の広く豊かな印象のある中廊下が広がります。各戸の玄関は、柱やメーターボックスの箱に囲まれ独立性を醸し出しています。
各施設の外周部分の連続したバルコニーは、災害時に利用者を安全に避難させる動線となっています。
各施設の内装は、雑木林の木々を施設ごとにイメージし、木をテーマに計画されています。

区営住宅~サクラの森・木漏れ日の小径~
この場所に都営住宅があった頃のサクラの風景を新しい建物に取り込み、各住戸へ至る廊下は木漏れ日の落ちる小径をイメージしました。東西建物長さ23mは、柱を2スパン、梁は鉄筋コンクリートの中にPC鋼材を入れた構造とし、柱の数を少なくしたスパン割りは各階の複合施設のプランニングを自由にしています。外壁と縦シャフトを除く壁はすべて乾式間仕切壁とし建物の耐震化と将来の改修計画を容易にします。住戸タイプは2DKと1DKとしファミリーと独身者に対応しています。

認知症高齢者グループホーム ~楓の森・錦秋の山~
エントランスは豊かで色鮮やかな秋の日本をイメージし、居室前の廊下や居室内のアクセントに温かみのある色彩を採用し、居室は和モダン調に構成しています。9部屋を1グループとして2グループを東西に配置しています。ホームの中心となるリビング・ダイニング・キッチンは陽のそそぐ南側に配置され、施設利用者は豊かな植栽を望みながら食事や談話を楽しみます。バルコニー床のデッキや内装に木質系の素材を用い、住宅のような雰囲気が感じられる設えとしています。施設利用者が心豊かに暮らしてもらうための機能が配置されています。

看護小規模多機能型居宅介護、地域包括支援センター~針葉樹の森・北欧の夏~
爽やかでありながら温かみを感じる色をアクセントカラーを採用。エントランスホールから食堂、居間へと続く壁にはデザイン性のあるアクセントクロスを用い、明るい床とあわせて北欧調の空間をイメージしています。看護小規模〜は、「通い」を中心に「短期間の宿泊」や「自宅への訪問看護」を組み合わせて提供されるサービスです。施設は1階のアプローチしやすい場所に配置されています。

知的障害者グループホーム、多機能型事業所~イチョウの並木・心落ち着く散歩道~
夏はさわやかな緑、秋は趣深い黄色をみせるイチョウの並木をイメージして、アクセントカラーに明るい色彩を計画しました。ランチルーム等には落ち着きのある色調となっています。
グループホームは、住み慣れた地域で一定の介護を必要としながらも、共同生活をしながら職場に通う人の生活を支援する施設です。ダイニング・リビング・キッチンは東側の視界の広がるバルコニーに面し、心落ち着くスペースとなっています。多機能型事業所は、生活介護事業(障害のある方が、地域でより良く暮らしていくため、個別支援とグループ支援をバランスよく配置し支援し、さらにはスキルアップも図っていく施設)と就労継続支援B型(通常の事業所に雇用されることが困難で雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行うサービス)の施設です。2つの事業所として機能的に管理できる施設配置となっています。様々な活動に対応できるように可動間仕切りを設け、大きな部屋や小さな部屋を構成できるフレキシブルな空間としています。スポットライトやピクチャーレール、落書きの出来る壁紙など、活動や展示の仕掛けを用意し創造の場となることを期待しています。

認可保育所 ~果樹の林・色とりどりの新星たち~
土と木と緑、子どもたちが自然の中ですくすくと生活できるような様々な装置が施されています。アプローチの園庭は荒木田の土、ガラス屋根のエントランス、緑の人工芝と木製ルーバー柵で囲まれた園庭、木製デッキが敷かれたテラス、2階にも保育室と一体となった木製デッキのテラスが広がります。子供たちの元気な生活が想像できます。
エントランスホールに入ると自然の材料で内装された空間が広がります。認可保育所の設置・運営事業者が決まり、内装デザインは別途内装設計者により行われました。「土・風・緑・光・水・人が融合する園舎」をコンセプトに計画されています。

所在地
東京都渋谷区恵比寿西二丁目13番地
主要用途
福祉医療施設
竣工年
2021年
業務期間
2016年09月 〜 2021年02月
敷地面積
2975.05㎡
建築面積
1693.93㎡
延床面積
7775.69m²
階数
地下1階、地上7階
高さ
25.7m
総戸数
54戸
構造
RC造
発注者
渋谷区
備考
基本設計・実施設計・工事監理

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